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2026年5月9日土曜日

◆ 日本の城と西洋の城の決定的な違いとは? ◆ 『かけがえのない国 誇り高き日本文明』武田邦彦著 MdN出版(R05年)より

◆ 日本の城と西洋の城の決定的な違いとは? ◆ 日本人の社会の在り方、日本人の心の在り方が西洋とどれほど違うか筆者の経験を一つ紹介してみたいと思います。 2000年代、名古屋大学に勤務していた頃に、フランスから訪れた研究者に名古屋城を案内したことがありました。 徳川御三家の筆頭である尾張徳川家が治めた名古屋城は立派な城郭で知られ、名古屋人の自慢の一つとなっています。 名古屋城を案内すると、フランス人の研究者が「ずいぶん小さな城ですね」と言うのです。 筆者は「そんなことはありません。”尾張名古屋は城でもつ”という慣用句もあるくらいの立派な城です」と丁寧に説明しました。 次に、フランス人の研究者から「この城にはどなたが住んでいたのですか?」と質問されました。 筆者は「殿さまとそのご家族と重臣、世話をする係やその他の人々です」と答えました。 すると、フランス人の研究者はこう言うのです。 「一般の市民はどこに住んでいたのですか?市民が城の外に住むのであれば、城の意味がない!」 実はここに、日本の文明と、西洋をはじめとする海外の文明の違いが如実に表れているのです。 ヨーロッパをはじめ、中国などの大陸の為政者は、一つの街の外周に巨大な城壁をつくり、そこに貴族あるいは兵士、市民をすべて囲い込みます。 かつてはコンスタンティノープルと呼ばれたトルコのイスタンブールはその好例でしょう。 中国の都市も城の中、つまり城壁の中にあります。 広大な城の中に領主、あるいは皇帝がいて、貴族もいて、兵隊もいて、一般の市民も暮らしています。 夜になると城外と連絡している城壁の門は堅固に閉じられます。外敵や盗賊から城内を守るためです。 つまり、城内の治安を守り、城内に住んでいる人たちの生命と財産を守るために建築されたものが西洋人あるいは中国人にとっての「城」なのです。 『かけがえのない国 誇り高き日本文明』武田邦彦著 MdN出版(R05年)より R080509

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