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2023年1月3日火曜日

狂う産業界

狂う産業界 産業界なら、「矛盾」をきちんと認識している人も多そうなのに、やはり時流に乗り遅れてはならずの一心か、気候変動・脱炭素を口実にした利益追求の動きが活発化しています。つい最近はこんなことがありました。 岸田総理がCOP26で約束した「二〇五〇年の脱炭素」には、二〇三〇年時点で年額一七兆円が必要。その工程表をいま作成中、と経産省が発表(四月二二日)。 みずほFGの木原新社長が、顧客企業の脱炭素化事業に五〇〇億円以上を出資する予定、と表明(四月二五日)。 二〇五〇年までのカーボンニュートラル(脱炭素)には約四〇〇兆円もかかる。年々二兆円の政府支援をいただきたい……という趣旨の報告書を経団連の十倉会長が発表(四月二六日)。 お金でCO2排出を減らす? ……過去三〇年の「温暖化」時代に成功例はなく、今後もありえない妄想です。少なくとも銀行と経団連のご発言は、メディア産の風潮に合わせて商売を盛り上げたい心、つまりたくましい商魂と迎合主義の発露だといえましょう。 巨費が新技術や新産業分野を拓き、経済を活性化して、日本国が少しでも明るくなるのは、国民の望むところです。ただしその際、気候変動や脱炭素をもち出す必要はありません。 五月一日には、千葉県の浦安市が山武(さんむ)市に年々五〇〇万円を献上し、その分だけCO2を減らしたことにしてもらう(山武市は森林に手入れする)という恥ずかしい話を、NHKが報じていました。京都議定書時代に大失敗した排出量取引の令和版です。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2023年1月2日月曜日

令和5(皇紀2683)年の二黒土星の生き方の参考に

令和5(皇紀2683)年の二黒土星の生き方の参考に

逆向きの報道

逆向きの報道 国連のIPCCは、「民の心をつかむため、暗い未来を語る」(ウソ8)を哲学に、CO2の排出削減を諸国に促す集団でした。ニュース番組や特集で温暖化を扱う際のNHKもそんな調子で、恐ろしげな動画を視聴者に突きつけ(ウソ1)、うわべだけCO2が出ない太陽光発電や風力発電(ウソ12)、EVやバイオ燃料(ウソ13)を、「脱炭素への一歩」と絶賛します。二〇二二年の四月中旬には、EV一〇〇台分の電池で東京湾内を動く「CO2を出さない世界初の電動タンカー」を大きく紹介していました。 総務省の監督を受ける組織としてNHKは、政府の意向になびくのでしょう。けれど政府の意向には、あと一本の柱があります。経済の活性化です。経済が活性化すれば、飛び交うお金がエネルギー消費(CO2排出)を増やすため、脱炭素と経済活性化は絶対に両立しない(矛盾する)。番組の制作ご担当がそこをどうお考えなのか、私にはよくわかりません。 たとえば二〇二二年の初めには、秋田沖など三か所に計画中の洋上風力発電を取り上げました。冒頭で「気候変動対策」という語を 一度だけチラリと出しながら、三分間の番組中では気候の「き」も言わず、大型火力一基分、一〇〇〇万キロワット設備の建設に使う総額一五兆円が九万人の雇用を生んで、産業が活性化し、地域経済が元気になるのだと強調しました。別の折りには、削減の(あやしい)試みを称えた直後に、CO2排出を絶対に増やす某市の盛大なイルミネーションとか、某企業の業績拡大を称えています。 気候変動・脱炭素を、経済活性化と同じ重みで扱うのは、制作陣が先ほどの矛盾を認識していないからでしょうか? これからはぜひご認識いただき、大切な経済活性化の話を大きく扱うのはご自由ですが、気候変動などは「政府が言うからやむをえず」、軽く触れるだけにしていただきたい……と一視聴者は願っています。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2023年1月1日日曜日

ウソ14 脱炭素を説く方々は、気候変動を食い止めたい

ウソ14 脱炭素を説く方々は、気候変動を食い止めたい 【事実】時流に乗って経済を活性化し、儲けたい。経済活性化と脱炭素は両立しないと悟るのが、社会の健全化に向けた一歩だろう。 産業革命からの気温上昇が一・五℃に届くまで、残された時間は七年と×日×時間×分×秒……と示すデジタルの「気候時計」を、若者のグループが渋谷のハチ公前に設置した―――そんな話を二〇二二年四月一五日、NHKと毎日新聞が報じました。渋谷区内一〇〇個の設置を目指すメンバーの女子高生いわく、「こんなにヤバいんだと気づいてほしい」。彼らが属す団体の名「未来のための金曜日」は、環境活動家グレタ・トゥーンベリからの借り物でしょう。中立・公平をうたうNHKが報じるべき話かどうかは疑問でしたが。 その一・五℃は、国連の関係者がさほど根拠もなく思いついた数字にすぎません。電気で動く(根元でCO2が出る)時計を使えば、むしろコンマ何秒か「終末」に近づくのでは? また、若者たちは毎晩のようにリモート会議をしたらしく、そんな時間は勉強に回すほうが有益だったでしょうけれど、純真な青春時代、何かに没頭するのは悪いことではありません。 けれど温暖化(気候変動)の話は、そもそもの初めから、不純きわまりないものでした(ウソ8・9)。本書の幕を閉じるにあたり、折々に書いてきたこととの重複はありますが、最新の動きも含めて温暖化話のいかがわしさを振り返り、どうすればいいのかを考えましょう。 まずは 、冒頭の話にもからむNHKの報道姿勢につき、前々から気になっている側面を取り上げます。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2022年12月31日土曜日

令和5年1月7日からは、武田邦彦先生の『反被爆宣言』を読んでいきます。

令和5年1月7日からは、武田邦彦先生の『反被爆宣言』を読んでいきます。 ここ何年か、私自身が本を読むのが苦手で、少しずつ読む代わりに文字起こしをして、武田邦彦先生をはじめ、私が尊敬する、あるいは数多くの勉強をさせていただいた方々の著作の中から、今を生き抜くのに必要と思われる項目に絞って、ブログにアップしてきました。 中には、私の趣味のレベルの記事もありますが、最近では、環境問題や脱炭素といった意味を掘り下げて、それらを標榜する方々が、一体何を狙っているのかを考える助けと考えています。 私の人生を変えてしまった故牧正人史先生が、CCPの日本侵略の話を以前伺っており、物理的にかその方法は不明ですが、朝鮮半島を巻き込んだ騒擾だと予言されていらっしゃいました。 現実は、牧先生の仰る通り、朝鮮を巻き込んだというか、何か一体化して日本を目の敵にして、様々な工作が行われているような気がします。 おりしも、昨年に始まったウクライナ紛争では、いつ核が使用されるかといった緊迫した場面が継続しており、核問題は喫緊の課題でもあります。そんな中で、武田邦彦先生のお考えを短く、まとめられた本書は、万が一に際にも、十分に役立つと考え、読みす住めるつもりです。 このような拙いブログに毎日お立ち寄りいただき、誠にありがたくお礼申し上げます。 来年が、皆様にとって、素晴らしい一年となりますよう、心から祈念申し上げます。

本来の意義

本来の意義 バイオ燃料の意義は、大気汚染の防止や緩和です。それ以上でも以下でもありません。 石炭も石油も生物由来だから、硫黄分を含んでいます(ウソ8)。燃料の脱硫がまだ十分ではなかった時代、エンジン内で燃えるガソリンは二酸化硫黄(亜硫酸ガス)を生じ、それが大気汚染を起こしました。そこでブラジルは一九七〇年代、サトウキビなどをアルコール発酵させて得た硫黄分ゼロのバイオエタノールをクルマに入れ、汚染のひどいサンパウロなどの空気をきれいにしています。ただし原料にサトウキビ(やトウモロコシ)など作物を使うのはもったいない。大切な作物は、食糧に回すべきでしょう。 むろん大気の浄化が眼目だから、コスト(CO2発生量)は度外視でした。大気汚染がまだひどい途上国では、CO2削減に効かないEVも、大気の浄化には役立つはず。 しかし最近バイオエタノールを論じる文章の大半は、汚染ではなく「気候変動対策」をキーワードにしているようです。それが審査担当者の目に触れる結果、研究費獲得の確率が上がったりするのでしょうが(ウソ9)、あさましい根性だと思います。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2022年12月30日金曜日

恥ずかしいバイオ燃料

恥ずかしいバイオ燃料 悪名高い「有料化」以前、店でもらったレジ袋に、こんな文章が印刷してありました。 CO2の削減、石油資源の節約のため「植物由来の原料」を使用したレジ袋です。 よくもこんなことが書けるなぁ……と、見るたびに気が滅入ります。どうみても石油資源の枯渇を早める製品なので(後述)。 願されるNHK NHKはバイオ燃料がお好みらしく、朝のニュース番組でしじゅうとり上げます。JALやANA、ユナイテッドなど大手や、特殊分野のアジア航測が、バイオ燃料を混ぜたジェット燃料で「脱炭素に貢献する」というような話です。 微生物の植物プランクトンを育て、油を抽出するやりかたが有名ですね。まず、真のカーボンニュートラル状況を、こんなふうに想像してください(おとぎ話の世界)。 天然に棲む微生物が、人の手をいっさい借りず、水から飛び出て地面を整地し、工場を建て、電線を引き、培養に必要な設備類のすべてを用意する。施設が完成したら、やはり人の手をいっさい借りず、光照射や水温・養分などの条件を整えた培養タンクに飛び込んだあと、光合成をして育つ。十分に育ったらタンクを出て、自分の体を切り刻み、適当な溶剤にまみれるなどして油分(バイオ燃料)を抽出・精製する。精製された油入りの容器が、ひとりでに飛行場へ移動し、航空機のエンジンに入って燃える……。 そのとき、大気中から吸収した分と同量のCO2が大気に戻るため、カーボンニュートラルの一丁上がりというわけです。でも現実には、以上の全部を人間が行い、途中で大量のCO2を排出するに決まっています。その排出分と、微生物が吸収していたCO2の量(=ジェットエンジン内で燃えたときのCO2発生量 )がトントンなら、バイオ燃料の値段はさほど高くもないでしょうけれど、それならそもそもバイオ燃料を使う意味はありませんね。ちなみにバイオ燃料の類は、格好よくSAF(持続可能航空燃料 )とか呼ぶそうです。 SAFの値段はどれくらい? 手を変え品を変えNHKが一〇回くらい流した番組では、「数倍」とか「三~四倍」とか口を濁すのが通例でした。しかし二〇二二年二月一八日の「二ュースウォッチ」では、JAL・ANAの幹部と一緒に登場したSAFメーカーの幹部が、 「いまは一リットル一万円だが、大量生産で安くなる予定」とご発言。気になって通常ジェッ卜燃料の値段を調べてみたら、一リットルが約一〇〇円とのこと。つまり幹部氏の言うとおりなら当面、同社のSAFは、ジェット燃料の一〇〇倍も高いわけです。 モノの値段が投入エネルギーにおよそ比例するとして、SAFが高いのは、製造に使ったエネルギー(CO2排出量)が多いからでしょう。大量生産の体制を整えても、現在の一〇〇倍が、意味のある「一倍未満」まで落ちるとは思えません。 本項の冒頭に紹介したレジ袋も、植物の栽培・収穫・処理などに大量の化石資源を使い、CO2を出しています(ペットボトルをリサイクルしない理由も同様。一〇二ページ)《ブログ20221128←27あたり》。 産経の経済面ご担当もSAFがお好みらしく、二〇二二年四月一二日に大きな記事を載せました。冒頭の見出し「CO2排出八割削減」が、一瞬「八倍増」に見えましたが。 真の「八割削減」ができるなら、二のエネルギー(化石資源)投入で一〇(バイオ燃料)が得られる。その一部を次回の「投入」分にし、同じ営みを続けていけば 、人類は化石資源の枯渇という悪夢から解放される(なお一リットルの価格は一万円ではなく二〇円のはず)。そんな気配がないからには、「八割削減」の計算があやしいのです。本文に「価格を従来燃料レベルまで抑えるのは困難」と正しく書いた記者氏も、そこを見抜けなかったのでしょうか? なお、同類の大きな記事が五月二一日の紙面にも載りました。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)