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2022年11月6日日曜日

ほかの「異常気象」類

ほかの「異常気象」類 ●アメリカの竜巻 一九五○年以降に発生した竜巻の数や強さは、海洋大気庁NOAAの統計データでわかります(二〇一〇年までの結果は『神話』5章)。それを見る限り、過去七○年余のうちに竜巻の勢いが増した気配はありません。



二〇一○年一二月にアメリカを襲った竜巻は、計九○名の死者を出しました。南下した強い寒気のせいだといわれます。その際も温暖化を名指しする人はいましたが、通説が正しいなら温暖化は北極圏の寒気をむしろ弱めてきたはずなので、素人は首をひねるしかありません。 ●土地の乾燥度 アメリカの地続き四八州につき、環境保護庁(EPA)が土地の乾燥度をグラフ化しています(二〇一五年までの結果は『狂騒曲』3章)★。ほかの指標あれこれと同様、これも「年ごとの上下動はありながら、はっきりしたトレンドなし」ですね。



米国48州の乾燥度1895-2015 ●降水量 暮らしや農業に密着する降水量の測定は、各国の気象庁が続けています。どの国のデータにも、明確な傾向は見えません(たとえばイギリスは一八三○年から二〇〇年近く横ばいのまま)。日本では、雨が少なくてダムの水量が減るたび、識者が「温暖化」をつぶやいてきました。けれど国交省関東地方整備局が最近のホームページ上で、一九九四年以降ひどい水不足は起きていない、と明言しています。 以上をまとめると、CO2の大量排出が始まった二〇世紀の中期以降 、地球の気象に何か目立った変化が現れた証拠はないようです。むろん今後どうなるのかは読めませんが、少なくとも異変の類が起こる可能性は十分に低いでしょう。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2022年11月5日土曜日

水害をひどくする要因

水害をひどくする要因 台風(熱帯低気圧)もそれ以外の低気圧も、ふつう豪雨を降らせます。子ども時代の山陰でも、大水にどっぷり漬かった田んぼはおなじみの光景でした。豪雨が川をあふれさせ、土砂崩れや土石流が樹木や住宅を押し流す。そういうことが起こるたび、テレビではやはり専門家が「温暖化のせい」とつぶやいたりします。そうなのでしょうか? 過去数十年の日本では、都市部への人口集中が進みました。平地に余裕がなくなれば山を切り拓き、宅地を造成する開発が進みます。樹木を伐ると土地の保水力が落ち、豪雨でなくても土砂崩れが起きやすい。山の手入れをする人が激減したのも一因でしょう。典型例のひとつが 二〇一八年の七月、台風七号の折り広島県南部に五○○○か所以上の土砂崩れを生み、死者一○八名と住宅一○二九棟の全壊をもたらした豪雨です。 二〇一五年九月の関東・東北豪雨では、鬼怒川の堤防が決壊し、おびただしい住宅が水没しました。また二〇一九年一○月の台風一九号に伴う豪雨は千曲川や阿武隈川の堤防を決壊ないし越流させ、広い住宅地のほか長野新幹線車両センターの車両も水没させています。千曲川の越流箇所は、太陽光発電のため更地にした場所だったようです。 つい最近の悲惨な事故、死者二六名(行方不明一名)を数えた二○二一年七月の「熱海市伊豆山土石流災害」は、まだ係争中ながら、組織が密でない「盛り土」が流出したせい、つまりは人災だったといわれます。 豪雨の際、橋そのものや、川をまたぐ水管橋が落ちたり、道路の端が崩れたりするのはおなじみですね。そうした社会インフラの老朽化が進んでいることに、二〇二二年二月六日の日経新聞と二月二一日の『エコノミスト』誌が警鐘を鳴らしていました。だから豪雨の被害には、人災も多いのでしょう。 やや趣は異なりますが 、二〇二二年五月一七日に愛知県・矢作川(明治用水)の取水施設で大規模な漏水が起き、工場や農地への給水がしばらく止まって、田植え期の農家を困らせました。それも原因はインフラの老朽化だったようです。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2022年11月4日金曜日

世界のハリケーン類

世界のハリケーン類 暴風雨を伴う熱帯低気圧は、発生海域が太平洋の西部なら台風、インド洋やオーストラリア近海ならサイクロン、アメリカの西海岸や大西洋ならハリケーンと呼びます(総称するなら「ハリケーン類」)。昔は地上と海上の観測が頼りだったところ、一九七○年代からは(ウソ1に紹介した大気温と同様)衛星観測が始まって、全体像をくつきりつかめるようになりました。 初期のころからハリケーン類の衛星観測をしてきたフロリダ州立大学の気象学者マウイー教授が、たまった結果を二〇一○年代から論文にし始め、ホームページ上でデータ更新も続けています。★

Global Tropical Cyclone Activity それを見ると過去四三年、ハリケーン類の発生数にも総エネルギーにも、「強いハリケーン類」の発生数・上陸数・総エネルギーにも、日本近海の台風と同様、はっきりした傾向はありません。北半球と南半球の差もないようです。 ちなみに二〇二一年は、世界全体でみたハリケーン類の発生数が、四二年間の観測史上、最低を記録しました。ただしそれも変動の範囲内だと思います。いずれにせよ、台風やハリケーンが近ごろ強まった形跡はまったくない‥‥と心得ましょう。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2022年11月3日木曜日

日本の台風

日本の台風 台風が来て水害が起こるたび、テレビに登場する専門家や識者は、気候変動をよく口にします。そんな報道に接すると、近ごろ台風が勢力を強めてきたような気がしませんか? そこでとりあえず、死者・行方不明者数が歴代七位までの台風を眺めましょう。

最新かつ最強の(小学生だった私もぼんやり覚えている)伊勢湾台風が一九五九年だから、いま並べたレベルの台風は、もう六〇年以上も日本に来ていないのです。第二位の枕崎台風も三位の室戸台風も(以上三つが「昭和の三大台風」)、発生が戦後の高度成長期よりも前なので人間活動の出すCO2とはまず関係ありません。 ちなみに一九三四年の室戸台風が上陸した際の気圧(九一二ヘクトパスカル)は、日本の観測史上いちばん低い値でした(死者・行方不明者が九九名を数えた一九五九年の宮古島台風は上陸時の気圧がさらに低い九〇八ヘクトパスカルだったが、当時は米国領のため「日本の観測史」からは除くらしい)。 日本に来る台風の規模を気象庁が「統計史上○○番目」と表現する際は 、一九五一年以降の台風を指しています(そのため枕崎台風や室戸台風は「番外」にされがち)。その年から、いまと同じ基準で評価してきたそうです。なお気象庁によると二〇二一年は、「暴風雨を伴って上陸した台風がゼロ」の、たいへん珍しい年でした。 人的な被害の規模は、台風の進路にある気象前線の分布状況とか、社会インフラの良否や防災体制(次項)にも大きく左右されます。だから人的な被害の度合いと台風の「強さ」には、直接の関係はありません。ただし、調べた限りでここ三 ○年、つまり地球温暖化が世の話題になって以降、日本上陸時の気圧が三大台風より低かったものはないようです。 また、上陸や最接近をした台風だけ見ても、台風全体の強さがどう変わってきたのかは言えません。とはいえ、これも調べた範囲ですけれど、日本近海に発生した台風全部の強さを数値化したうえ、「狂暴化している」と結論づけた研究はないようです。 最近の二〇一三年に発生したハイエン台風(日本名:平成二五年台風三○号)は、八九五ヘクトパスカルもの低い気圧でフィリピン中部に上陸し、死者・行方不明八一二三名を出しました。その際もテレビでは識者が「異常気象」をもち出しましたが、変動の範囲内だと思えます。被害を大きくした要因の一部は、フィリピンの防災体制かもしれません。 気象庁がホームページに載せているグラフ類からも、七○年余の統計史上、台風の発生数や勢いが強まった気配はありません。むろん、データに表れないほどかすかな変化が進んでいる可能性は否定できませんが、この先いつか猛烈な台風が来て大きな被害が出たときも、専門家が吐く「異常気象」などという語は聞き流すのがよろしいでしょう。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

2022年11月2日水曜日

ウソ3 近頃台風が狂暴化し、水害も増えてきた

ウソ3 近頃台風が狂暴化し、水害も増えてきた 【事実】台風は八〇~六〇年前の方が強かった。乱開発やインフラの老朽化が主因と思える水害が多い 赤穂浪士の吉良邸討ち入りと同じ元禄一五年(一七〇二年)生まれの横井也有(やゆう)が、自分の俳文集を『鶉衣(うずらごろも)』と名づけました。それを彼の死後ほどなく大田南畝(蜀山人)が世に出して、いまに伝わります。同書の中にあるのがこの一旬――― 化け物の正体見たり枯(かれ)をばな 現在では、いつか誰かが手を入れたあとの「幽霊の正体見たり枯れ尾花」がよく知られます。 尾花とは、ススキの穂のこと。何かをしじゅう恐れている人は、なにげないものにもビクついてしまうとか、怖そうに見えたものも、正体がわかってしまえば「なぁんだ」ですむというような意味合いの川柳でしょう。 化け物ないし幽霊を、ダイオキシンや環境ホルモン、気候変動(温暖化)などに置き換えれば、この句こそ、二〇世紀の末に突発した「環境問題」の本質(ウソ8)を表す―――と私はみています。どれも明確な実体はなく、宗教の教義に近かったので。メディアが大騒ぎし、おびただしい本が出ながらも、忘れられて当然の話でした。ダイオキシン・環境ホルモン・BSEの三つは事実そうなり、いま大学生の大半は「それって何?」感覚です。 けれど気候変動だけは、いわば賢い教祖(国連)と使徒(研究者、産業人)が世界レベルの動きをつくり、巨費が飛び交って利権も生まれたため、すぐには止まれない状況ができてしまいました(後編のウソ8~11)。ウクライナ危機の渦中でもアメリカのバイデン大統領が、「気候変動対策も着実に進める」などと空疎な発言をしています。 まずいことに、中立なはずのメディアも時流に乗って、「温暖化教」布教の片棒をかついできました。怖そうで「絵になる」話を取り上げたいメディアの心情は、わからないでもありません。けれど、前章に書いたとおり過去三〇年の気温上昇は、体感すれすれの〇・二~〇・三℃にすぎません。絶対温度で考えると自然界の騒がしさが、三〇年前の一からせいぜい一・〇〇一(小さければ一・〇〇〇七)になっただけ。それが地球の気候を大きく変えたというのは、もともと無理な発想でした。 幸い、気象や気候にからむ統計データはネット検索などでたちまち見つかります。統計データを当たってみれば、「温暖化教」信者の発言やメディア報道が正しいのかどうかは、文字どおり一目瞭然です。 本章から四つの章で、おもにスペシャル「気候大異変1・2」が取り上げた話の一部について、真偽のほどを検証します。まずは日本の台風を調べましょう。 「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

中国が国ではない、反社だということが如実に理解

中国が国ではない、反社だということが如実に理解 【DHC】2022/11/2(水) 大高未貴×長谷川幸洋×居島一平【虎ノ門ニュース】 中国が国ではない、反社だということが如実に理解できる。地上波は口を閉ざす、邪悪な組織が明らかに。 日本も、反社の「組員」が、上は政治家から下は、一介の留学生まで存する可能性があり、私が主張する早稲田大学の孔子学院廃止もご理解がいただけるのでは。

2022年11月1日火曜日

●東京ふしぎ発見

●東京ふしぎ発見 東京の気温データには、なんと逆のことが起きています。先ほど書いたとおり気象庁は、東京の昇温を「一〇〇年で約二・五℃」と評価しました。けれどGISSが気温サイトに載せているグラフは「一〇〇年で約二℃」と、むしろ昇温が弱いのです。 昇温度の小さい周辺地区に、東京を「引きずらせた」のでしょうか? そんな補正(ないし小細工)が施された気温グラフあれこれを見るにつけ、「気温データは闇の中」としか言いようがありません。 ●あべこべ世界 東京のように気温上昇が激しい(そしてGISSが上昇度を弱める)大都市は多くないため、GISSの気温サイトで目立つのは、実測の気温が横ばいか下がりぎみだった田舎のデータを「右肩上がり」に修正したグラフです(GISSの定義だと田舎は、人口一万未満の町村)。必要なときにサイトをのぞくだけの身に正確な「改変史」はつかめませんが、二〇〇〇年ごろと二〇一〇年ごろに、各地のグラフが激変したような気がします。 そのひとつ、テキサス州のオルバニーという村(人口二〇〇〇)の気温は、二〇〇〇年より前に見た際は、一〇〇年に約一℃のペースで下降中でした。けれど二〇〇五年ごろの再訪時はほぼ横ばいに変わり、いま訪れたらグラフそのものが消えています。 いちばん名高いのは、アメリカの地続き四八州にある観測点(約一二二〇か所)をまとめた気温グラフでしょう。一九九九年以前にNOAAのNCDC(国立気候データセンター。二〇一五年からNCEIに統合)が発表したグラフだと、気温が最高だったのは一九三〇~四〇年代で、以後は「下がりぎみの上下動」でした。けれどNCDCは二〇〇〇年ごろ突如 「一〇〇年に約一℃」の明確な昇温を示す姿に修正し、以後はそんなグラフを公開しています。



まったくのところ、途方に暮れるしかありません。 もうひとつ、二〇〇〇年の少し前、ニュージーランドの気象庁がNCDCに提出した気温データも有名です。ほんのかすかな(一〇〇年にせいぜい〇・一℃台の)昇温しかない実測データに補正を施し、「一〇〇年あたり約一℃昇温」のデータをNCDC(現NCEI)へ送っていました。それもIPCC『温暖化物語』の素材になったのでしょう。 そんな補正がなされる結果、NCEIやGISS、CRUが公表してIPCC報告書に載る気温グラフは、実測データより「右肩上がり度」が強まったものになるのです。でも、ちょっと考えてみてください。過去数十年、大都市ばかりか中都市や小都市も都市化を進め、それが気温を上げて現在に至るわけだから、補正するなら、現在に近いほど実測値を下げるべきですよ。つまり関係者が実際にやってきたのは、あべこべの操作なのです。 疑問だらけの気温グラフを生んだのは、美しい『温暖化物語』をつむぎたい関係者の、涙ぐましい努力だと思えます。彼らはなぜそんなことをしてきたのか?‥‥ウソ8と9の内容がひとつの答えになるでしょう。 『「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)