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2022年10月3日月曜日

東海大地震が(××年以内に)来るというウソ ( )はブログ作者注

東海大地震が(××年以内に)来るというウソ ( )はブログ作者注 いまでは「地震予知」という学問があることを皆さん、ご存じだと思いますが、日本での地震予知の歴史は、実はそう古いものではないのです。1965年から始まった松代群発地震がきっかけでした。 この地震は長野県の松代(現長野市)を中心に起こったもので、約5年半も続いたという珍しいものでした。体に感じる揺れが6万回以上(そのうち震度5が9回、震度4が48回)という大変な地震でした。社会的にも大きなイン パクトを与えたんですね。 地震が長期間続いているわけですから、世間に恐怖を与えるわけです。じゃあ、地震予知をやろうじゃないか、と、こうなったわけです。1966年のことです。 地震予知研究が始まってどうなったかというと、1970年には「東海大地震が来る!」と言い始めたわけです。研究スタートからわずか 4年で断言したのです。 こういう説明でした。いわく、日本には周期的に地震が来ている、と。その周期を調べると、 それが「150年おき」だと言うのです。 ●1605年………慶長大地震 (マ グニチュードは推定7.9。関東から九州までの太平洋岸で甚大な津波被害) ●1707年………宝永地震  (マグニチュードは推定8.6。遠州灘沖と紀伊半島沖を震源とする2つの大地震が同時に発生) ●1853年………安政の大地震(マグニチュードは推定6.9。江戸で発生) ●1946年………南海地震  (マグニチュードは推定8.0。紀伊半島沖から四国沖にかけての地域を震源に発生) こんなふうに地震を並べて、「東海地震が来ていないから次は東海地方が危ない!」と、こうやったわけです。「地震の空白域」という言い方ですね。結果、東海地方では地震に備えるための莫大な予算が投下され、毎年9月1日の防災の日になると、東海地方のある都市の防災訓練の様子がニュースで伝えられるようになりました。 でも、これらの地震を並べて、「150年おき」と言うのもおかしな話で、データを見る限り、 「100年おき」とも取れます。それにこの中には、関東大震災(1914年、マグニチュード7.9)も入っていませんし、1933年の昭和三陸地震(マグニチュード8.1)も入っていません。ピックアップ自体もおかしいんですね。 要は、「東海地方に地震が来る!」と言うために、都合のいい周期と、都合のいい地震をピックアップした、というわけです。順序が逆なんです。地震予知の研究をして、結果として「東海地震の発生確率が高い」となったわけではなく、研究を始める前から、「次の大地震は東海地震だ」と決めてかかったということです。 もうひとつ、重要箇所に挙げたのは関東でした。 ●1633年の寛永小田原地震(マグニチュード7.1) ●1703年年の元禄地震(マグニチュード8.1) ●1782年の天明小田原地震(マグニチュード7.0) ●1853年の嘉永小田原地震(マグニチュード6.7) そして ●1923年の関東大震災。 関東での地震が70年ごとにきれいに起こっていると言うのです。だから「関東での大地震は1996年だ!」と。 これも一種のトリックです。マグニチュード8.1の地震と、マグニチュード6.7の地震が同じわけないのです。エネルギーが20倍以上違いますから、揺れの規模が違います。 さらに言うならば、関東で起こっている大きな地震は、これだけではないのです。 1633年から1923年の間に、マグニチュード7以上の地震が、挙げている以外に、実は、少なくとも5回、起こっているのです。つまり、「関東での大地震70年周期説」も、データを挙げていったら70年周期だとわかったのではなく、70年周期に当てはまる地震をピックアップしたということなのです。 『「正しい」とは何か?』武田邦彦著 小学館より

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