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2022年10月23日日曜日

ちょっとした理科の話を

ちょっとした理科の話を 三〇年間に上がった気温はせいぜい〇・三℃‥‥それを理科の頭で考えたら何が言えるのか、高校で物理も化学もとらなかった読者のご迷惑は承知しながらも、ざっと説明させてください。 摂氏温度℃は(華氏温度も)、ある基準点からプラスやマイナスにいくら外れているか、つまり「温度の高低」を表します。かたや高校理科で学ぶ絶対温度(単位K=ケルビン)は、いわば「熱の大きさ」を表す尺度で、マイナスはなく、絶対に到達できないゼロ点(絶対零度)から測った値。摂氏温度との間には「〇℃=二七三K」の対応がつき、℃とKの刻みは共通だから、冷蔵庫の冷凍室で標準にしてある氷点下一八は、二五五Kですね。 いま書いた「熱」とは、分子運動の激しさのこと。もう一歩だけ踏みこめば、原子や分子の平均運動エネルギーです。万物は分子や原子からできているため、自然界の騒がしさともいえます(そんな言い方をするから理系は嫌われる?)。以上のことを準備に、「〇・三℃を見直してみましょう。 太陽からの距離が決める地球の平均気温は、一五℃でした(前章)。絶対温度なら二八八Kですけれど、結論はほとんど変わらないため、わかりやすく「三〇〇K」とみます。気温の上昇幅つまり〇・三℃は「熱の増加量〇・三K」に翻訳できるため、過去三〇年のうち「三〇〇Kから三〇〇・三Kに」増えました。つまり、三〇年前に一・〇〇〇だった「自然界の騒がしさ」が、ほんの少し大きい一・〇〇一になっただけなのです(ちなみに、CO2の大量排出が始まってからの約七〇年間だと、昇温は〇・六℃程度なので、「騒がしさ」が一・〇〇〇から一・〇〇二になっただけ)。 誰にとっても、三〇年は短くありません。その間に自然界の騒がしさは、わずか一〇〇〇分の一(〇・一%)しか増えていない。 それが地球の気象や気候を激変させてきたとは、とうてい思えません。温暖化のことなどすっぱり忘れ、今後もたいしたことは起きないさと思って日々を過ごすのが、賢い人生というものでしょう。 『「気候変動・脱炭素」14のウソ』渡辺正著(丸善出版株式会社)

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