連載:至誠の覚醒 第二十五話 府中警察のお世話になった
塾に、初老の運転手がいた。
名前はもう覚えていない。寡黙な人だった。生徒を送り迎えする仕事をしていた。私とは年齢が離れていたが、なぜか気が合った。
ある夜、二人で府中で飲んだ。
どんな話をしたのか、覚えていない。気がつくと、テーブルの上にお銚子が数十本並んでいた。私は完全に酩酊していた。その後の経緯は、今も不明だ。気がついたら、府中警察のお世話になっていた。
警察の方は、穏便に済ませてくださった。
それだけだ。それ以上の記憶がない。
翌朝、どうやって帰ったのかも覚えていない。塾でその話が広まったのかどうかも、わからない。筒田先生に知られたのかどうかも、わからない。ただ、誰にも何も言われなかった。それが救いだったのか、それとも全員知っていて黙っていたのか。
今となっては、確かめる術もない。
あの運転手の人は、その後どうしたのだろう。塾が拡大していく中で、いつの間にか姿を見かけなくなった。名前も覚えていないのに、飲んでいた夜の空気だけは、妙にはっきりと残っている。
お銚子が数十本。我ながら、よく飲んだと思う。
(つづく)R080403

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