
このデータによると、日本ではお米をつくる時にダイオキシンを含む農薬を長い間散布してきたため、かつて日本の水田のダイオキシンの濃度は大変に高かったというのである。 日本の国民が「ダイオキシン」という化合物を知り、焼却炉を換えたりしたのは1995年以後だったが、このデータでは、日本でダイオキシンの濃度が一番高かったのはそれより25年も前で、しかもあろうことかそのほとんどが水田に散布された農薬(CNP:水田除草剤)に含まれていたというのである。 水田? 水田にダイオキシン? ダイオキシンの大部分は焼却炉起源ではなく、むしろ農薬(水田除草剤)起源であったのだ。 どうも、我々日本人はダイオキシンが含まれていた可能性の高いお米を長い期間食べていたらしい。由々しき事態である。なんといってもお米は日本人の主食だから、本来なら新聞やテレビが大騒ぎするほど大変なことである。しかし、当時のお米にどのぐらいのダイオキシンが入っていたかを調べるのは難しい。国民の誰もが知りたいデータなのにないのである。 ダイオキシンは油に溶けるので、土に撒けばダイオキシンはより油の多いものに移っていく。生物はやや油分が多いのでダイオキシンが自然界から生物に移る。これを「生物濃縮」と言っている。日本のお米にどのぐらいのダイオキシンが入っていたのか、我々はお米からどのぐらいのダイオキシンを食べていたのか、知りたいものである。 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』武田邦彦 洋泉社刊 2007年 20230730 70
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