
それから、「分別回収量が増える」につれて「販売量もウナギ登りに増える」結果となった。図表1-1からも、ペットボトルの分別回収が進むと販売量、つまり消費量が増えたことがわかる。これが「平行線」の意味である。 確か、リサイクルをしようということになったのは、「大量消費はもう止めよう!」ということからではなかったか。 それなのに、ペットボトルの分別回収が進むと消費量も上がり、その上がり方も半端ではない。1年間に販売されるペットボトルは12万トンから50万トンを越えるまでになった。国民一人当たりで言えば、500mlペットボトル換算で8日に1本の割合で使っていたペットボトルを2日に1本の割合で使うようになったのだ。 分別回収は大量生産、大量消費を加速している。どうしてこんなことになったのだろう。 ペットボトルは大変に便利だが、同時にものすごく「かさばる」。分別して10本もごみ袋に入れたらもう一杯になる。だから、ペットボトルを廃棄物貯蔵所に持ち込んだらたちまち貯蔵所は満杯になって、捨てる場所がなくなり、日本の環境は破壊されるとみんなが思った。だから分別回収してもう一度、使おうということになったはずである。 つまり、リサイクルすればペットボトルの販売量は減るはずだった。それなのに逆に販売量は4倍に増えている。予想や常識とは異なっているが、あなたがペットボトルを分別すればするほど、日本の大量消費を後押ししていることになる。 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』武田邦彦 洋泉社刊 2007年 20230703
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