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2023年8月21日月曜日

●南極の周りの気温が高くなると、僅かだが海水面は下がる

●南極の周りの気温が高くなると、僅かだが海水面は下がる 北極の氷は溶けても海水面に影響しないが、南極の方は少し厄介である。北極では氷は浮いているが、南極は大陸の上に氷が載っている。だから、気温が上がると氷が溶けて海水が増え、さらには海水面が上がると思うのも無理はない。 事実、「南極の氷が全部、溶けたら海水面は60メートル上がる」と言われる。南極の氷の量を計算して、それが水になったとすると確かに海水面は60メートルも上がる。これは「南極の氷が実に多い」ということを実感するには役立つが、実際にはそうはならない。南極付近が暖かくなると氷は逆に増える。 どこかが変われば、何かが変わる。環境は複雑系なので、それほど簡単なことではないのだ。 冷蔵庫を思い浮かべてほしい。冷蔵庫の中に暖かい湯 の出るようなお湯が入ったコップを入れると、そこから蒸気が出て、それが零度以下の所に「霜や氷」となってへばりつく。最近の冷蔵庫は霜や氷を自動的に取り除くようになっているが、昔の冷蔵庫では「霜取り」が大変だった。 このことからわかるように「どこかに零度以下のところがある場合、その近くにある水の温度が高い方が氷は多くできる」ということになる。地球が温暖化するということを聞いた時の私の第一感は「南極の氷は増えるな」というものだった。 つまり、南極大陸は平均してマイナス50度という非常に低い温度なので、平均気温が1度ぐらい上がっても零度以下の場所が南極大陸全体に広がっている。南極大陸の周りの気温が上がり、海水温が上がれば水蒸気の量が増える。 もし風が海から大陸の方に吹いていたら、この増えた水蒸気は雪や氷となって南極大陸に積もるだろう。 ウィスキーの蒸留でも何でもそうだが、温度差をつけてものを移動しようとすれば温度差が大きい方が移動量は増える。氷ができる方はいつも零度以下だから、周囲の海水温が上がれば温度差が大きくなり水の移動量が増え、それが氷となって大陸に積もるわけである。 しかし、こちらはアルキメデスの原理のようにシンプルな原理だけでは決まらずに風の吹き方なども影響するので、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC : Intergovernmental Panel on Climate Change)」という機関の報告を調べてみよう。 少しややこしい名前の機関だが、通称IPCCの名で知られる世界の国がお金を出して国連につくった地球温暖化を専門に研究する機関である。 IPCCには3つの作業部会があり、世界有数の科学者が参加し、地球の温暖化が進んでいるのか、温暖化が進む原因は何か、そして地球の温暖化が進んだら何が起こるのかを日々、検討している。地球温暖化への対応を科学的にアドバイスするので影響力も大きい。 そのレポートには「北極の氷が溶けたら海水面がどうなるのか」ということはほとんど書いていない。なにしろアルキメデスの原理があるのにそんなことを専門家が議論する必要はないので、「関係ない」としている。 当然である。 南極の方はいろいろな角度から予測をしているが、平均的な予測としては「南極の周りの気温が高くなると、僅かだが海水面が下がる」という結論だ。 この話を大学の講義ですると、学生は一様に驚く。講義の後、ある学生が提出してきたレポートには、こうあった。

「自分が、どうして北極の氷が溶けたら海水面が上がるということを信じていたのかと考えて恥ずかしくなる。中学校時代にはアルキメデスの原理を勉強していたのに、テレビで地球温暖化によって北極の氷が溶け、海水面が上昇するというアルキメデスの原理に反する報道に接し、それをそのまま鵜呑みにしてしまった自分が情けない」 喫茶店に勤めているというある女子学生は、私の話を聞いてさっそくお店で実験をしたと言っていた。冷たい水を出す時のコップに氷を浮かべて、その氷が溶けるまで見ていたらやはり水位は変わらなかったと言ってきた。 学生は若くて頭も柔軟なのでテレビを見て先入観で頭が洗脳されていても、考え直す気力がある。しかし、少しご年配になると難しい。 「北極の氷が溶けたら海水面が上がるとテレビで言っていた。氷が溶ければそれは水面は上がるだろう」 こう言って譲らない。一般の方々の大多数は私が北極の氷が溶けても海水面は変わらないと言っても、科学を信じるよりテレビの報道を信用する。 現実に南極は「気温が下がり気味でほとんど気温の変化はない」という状態だし、北極は氷が溶けても関係がない。だからもともと地球の気温が上がったからといって南極や北極の氷が溶けて海水面が上がるということはない。 地球が温暖化して海水面が上がるのは、厳密には極地の氷が溶けて上がるのではなく陸地と海の膨張率の差が大きいからである。IPCCの報告は図表3-6のようになっている。

図表3-6を見ると北極の氷は海水面の上下には影響がなく、ゼロになっている。アルキメデスの原理があるからこれは間違いようがない。南極の氷の影響は気象の関係があって難しいが、僅かだがマイナスだから、海水面は下がる。 北極と南極の氷の影響という点では、「地球が温暖化すると海水面は下がる」という見解になっているのである。 しかし、表の一番右側、すべての影響の合計を見ると全体としては上がるという結論である。これは温度が高くなると土より水の方が余計に膨脹するからである。 つまり、現代の科学でわかることは、地球が温暖化すると海水面が上がる可能性が高い。ただし、その理由は「北極や南極の氷が溶けるからではなく、海の水が膨脹するから」ということになる。 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』武田邦彦 洋泉社刊 2007年 20230821  125

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2023年8月20日日曜日

日本ウイグル協会 勉強会(ウエビナー)へのご案内



日本ウイグル協会 勉強会(ウエビナー)へのご案内 【第3回目】一つの東トルキスタンに二つの統治機構「新疆ウイグル自治区」と「新疆生産建設兵団」が存在する 日時: 2023年8月26日 (土) 19:300~21:00(日本時間) ウイグル人による証言、質疑応答を含みます。 申込サイト ウェビナーの参加URLは、申込者にお送りします。 対象:どなたでも申込可能。 主催団体:特定非営利活動法人 日本ウイグル協会 ウェビナーについてのお問い合わせは、info@uyghur-j.orgまでご連絡ください。

●北極の氷が溶けて海水面が上がるなどという言説がなぜまかり通るのか

●北極の氷が溶けて海水面が上がるなどという言説がなぜまかり通るのか 誤報はそれだけではない。 記事には「北極の氷が溶けて海水面が上がる」と書いてあるが、北極の氷が溶けても海水面は絶対に上がらない。これは気温が高くなるとか低くなるとかいう問題ではなく、北極のように「水に浮いている氷」が溶けても水面の高さは変わらないという「アルキメデスの原理(浮力の原理)」があるからである。今から2200年も前のこと、科学者として有名だったアルキ メデスは、その国の王に「新しくつくった王様の冠がすべて金でできているのか、それとも誤魔化して金以外のものが入っているのか鑑定せよ」と命じられた。 そこでアルキメデスは考えに考え、遂に「浮力の原理」を発見した。これは、アルキメデスがお風呂に入っている時に自分の体が軽くなることに気が付き、裸のまま風呂屋から飛び出したという有名な話でよく知られている。 それ以来、科学が軽視された中世でもアルキメデスの原理が否定されたことはない。 北極のように、水の中に浮かんでいる氷が溶けても海水面が変わらないというのは、このアルキメデスの原理による。氷がなぜ水に浮いているかというと、水より同じ体積の氷の方が軽いからである。「軽い」ということは水が氷になる時に体積が大きくなるから軽くなる。

もし水が氷になる時に重たくなれば氷は下に沈むはずである。水に浮いた氷が溶けると、氷の体積が小さくなり、ちょうど海水面の上に顔を出している部分が体積としてはなくなる計算になる。 つまり、北極の氷が人間の目に見えるのは、水と比べて軽い部分だけが顔を出しているからである。 3年くらい前に、テレビを見ていたら「北極の氷が溶けると海水面が上昇する」とテレビで報道をしていた。私はその報道を見てつくづく困ったなあと思った。私は大学で物理を担当しているので、アルキメデスの原理に関連する試験問題もつくるのだが、これほど露骨にテレビで間違ったことを言われてしまうと試験に出すのにも一瞬ためらう。 高校生は言うまでもないが、大学生でもテレビが言うことは正しいと思ってしまうだろう。さらにもしテレビに専門家が出ていたら手に負えない。 いくら科学のことだから難しいといっても中学校1年生で学ぶアルキメデスの原理に反することを白昼堂々、何十万という人が見ているテレビで長い間放送されるのだから日本も相当にいかれてしまった。 『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』武田邦彦 洋泉社刊 2007年 20230820  120

2023年8月19日土曜日

信時潔 交声曲「海道東征」「海行かば」

信時潔 交声曲「海道東征」「海行かば」 信時潔 交声曲「海道東征」(詞字幕有) , Nobutoki: Cantata "Kaido Tose" (1941) 信時潔:《海行かば》 東京音楽学校(演奏) 録音:1941年 諸々の資料によると、これがかの「玉砕」のニュースを伝える大本営発表のBGMに使われた音源とのこと。 紀元二千六百年奉祝曲である交声曲《海道東征》のアルバムの最後の面に収録されているもの。