
仮に近くの原発にもしものことがあって、逃げなくてはならない状況になってしまったら、現在の風向きを調べるのが先決。 たとえば愛知県名古屋市の場合は、静岡県の浜岡原発よりも福井県の敦賀原発に注意しなければならない。福島第1原発のような事故が起きれば、偏西風に乗って、名古屋はもとより東京にも大被害を及ぼす可能性がある。チリのような放射性物質は、風に乗って風下へ流れ、雨などとともに地表に降り注ぐ。 もっとも、福島第一と同規模の事故が福井県の原発14基のどれかに起これば、日本は壊滅するだろう。その選択肢は、日本人としてあり得ない。 『反被爆宣言』武田邦彦著 双葉社刊 2012年 より



原発事故当初、政府や学者が「○○ミリ浴びても大丈夫」などと言っていたのは、全て外部被曝だけの話。重要なのは放射性物質が呼吸や水や食物から身体に取り込まれてしまう内部被曝であることを忘れてはならない。それらの要因をすべて合計したものが1ミリシーベルトを下回る必要があるのだ。
実際には、被曝量の計算はとてもややこしく、たとえば食事をして体の中に入る被曝に関しては50年分の被曝を計算し、その1年目だけを取り出し外部被曝と合計して1年1ミリにしなくてはいけない。
核種や年齢、臓器などによっての係数なども考慮しなくてはならないので、理解するには本格的に取り組む必要がある。
『反被爆宣言』武田邦彦著 双葉社刊 2012年 より